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 買いたがる脳~ショッピングを科学する~ [マーケティング]

今回読ませてもらった本はこちら

 

買いたがる脳

買いたがる脳

 

 図書館で何となく手に取りました。

一日かからずに読み終わると思うので、まずは借りて読んでみるのがいいと思います。

 

 

この本を読むメリット

 

この本を読むことで、

・売り場に仕掛けられた、客に購入させるための心理テクニックがわかる

・衝動買いによる無駄な出費を抑えることができる

 

 

ショッピングは、科学である

 

第一章のタイトルが「ショッピングを科学する」であることから、統計学を使って、顧客に合った商品を最適化することなんじゃないの?と予想して読んでみました。

しかし、予想とは全く別の科学が、私たちの購買力を操作しているようです。

 商品を買わせる「隠れた説得者」

話の舞台は、ショッピングモールのような実店舗を思い浮かべてみてください。

お店の外観、照明、店員の態度、音、香り、色合い、材質、、、その一つ一つが、客の購買行動に変化を与えています。

 

これらは総じて、売り場の醸し出す雰囲気とくくることができます。

 

雰囲気の解明

 

雰囲気を巣繰り出すものは2つに分けられます。「人的な経験」と「もの的な経験」です。

 

人的な経験・・・従業員の行動操作によるもの

例を挙げてみましょう。

悪い例)

店員の態度がとても悪い携帯ショップがあります。説明もわかりにくいし、長時間待たされた挙句、すみませんの一言もない。

こんなお店では、いくら商品がよくても購入を渋ってしまいます。

 

良い例)

反対に、ディズニーランドの従業員を考えてみてください。ディズニーのコンセプトを壊さないように、入念な教育を受け、素晴らしい接客をしてくれます。これも、ディズニーの持つあの特別な雰囲気を形成する一因になっているのです。

 

もの的な経験・・・景観や、音、におい、センス、ディスプレイなど

悪い例)

床が汚くて、乱雑にものが置かれている店は、商品も店員さえも悪いものであるように感じます。もしゴキブリでも出ようものなら、すぐに退店の準備をするでしょう。

 

良い例)

アップルストアに行ったことはあるでしょうか。白を基調としていて、ジョブの信念を具現化したかのようなシンプルなレイアウトに、洗練された雰囲気を感じます。商品のコンセプトを一層引き立たせる、良いモノ的な経験を提供しています。

 

 

と、まあこのように、お店に関連するすべてのものが、一つのコンセプトを成立させるためのファクターになっているんです。お部屋のレイアウトにこだわる人は、すんなり理解できると思います。

お店の場合は、売り上げのアップという明確な目標があるうえで、雰囲気作りをしています

 

 

主導権を握る3F接客

 

3F接客とは、接客の際に3つのFを用いて商品の購入を促すテクニックです。

その流れは、Feel(共感)→Felt(同感)→Found(実感)

です。

本来は3Fとは言わず、別の名称があるんですが、このほうが覚えやすいのでこう呼んでいます(笑)

3Fを用いた接客例)

客「新しくタブレットにしたいんだけど、使い方がわかりにくそうで…」

従業員「よくわかります。私も最初は同じように感じていましたから。でもすぐに全く問題ないことがわかりましたよ。」

 

 

ここで大事なのは、客に主導権を握らせているように感じさせることです。従業員が強引に進めてしまうのではいけません。

 

 

やってはいけないこと~買いたがる脳にストップがかかる~

 

不快さの伝染

おにぎりを買おうとするとき、その隣にトイレ用品があったらどう感じますか?おにぎり自体の品質に変化はないのに、なんだか嫌な感じがします。

これは、トイレ用品の持つ「潜在的な不快さ」が伝染してしまっているからです。

同様に、隣の買い物客が嫌な表情をしているだけでも、近くの商品に不快さが伝染します。出費を抑えたいときは、人相の悪い友人を連れていくのがいいですね。

 

過度な情報処理

 

人間の脳は、情報処理が好きではありませんん。極力エネルギーを使わないようにしたいのです。

 

過度な情報処理を求めるものに、読みにくい字体や、小さい文字があります。これらは、極力避けたほうがいいでしょう。

 

反対に、説明文に写真が入っていると、脳の処理速度が上がることがわかっています。

 

非言語的行動が、購買率を左右する

 

毎回毎回接客のプロが、説明してあげたら高倍率は上がるでしょう。しかし、一般的なスーパーやコンビニでは、そのような場面はありません。

そのため、非言語的行動が重要になっています。

本書の中では、6つの重要な非言語的行動が書かれています。

 

例えば、アンカリング。

アンカーとは基準点のことで、一つ原価割れの商品を目立たせておくと、ほかの商品までもがお買い得に感じるテクニックです。

スーパーでも、超目玉商品!みたいなありますよね。それは、ただのサービスではなくて、お店全体のアンカーを下げている役割を持っていたんですね。

 

今回はこれ以上紹介しませんが、本書の中にはさらに多くのテクニックが書かれていました。

 

 

衝動買いを抑えるには

 

マーケターの視点を持て

売り場に張り巡らされた、様々なマーケティングの手法を知ることで、衝動買いを抑えることができます。勢いで買ってしまいそうなとき、これは本当に必要なのか、それとも、テクニックにはまっているだけなのかわかれば、無駄に出費をすることもないでしょう。

 

 

 

まとめ

客側の人間こそ読むべき良書

マーケターも、購入側の私たちも、売り場の心理的テクニックを学ぶことは大きな意義を持つでしょう。何気なく書かれた説明文にも、多くのテクニックが用いられており、私たちの購買意欲をくすぐっています。教養としても、一読の価値がある本だといえるでしょう。

 

 

 

買いたがる脳

買いたがる脳